2011年04月11日

00.社会

妹背山の経王堂再建へ

むき出しになり風化が進む妹背山の梵文題目碑

むき出しになり風化が進む妹背山の梵文題目碑

和歌山市和歌浦中の妹背山にかつてあった経王堂の再建工事が、4月末から5月初めに始まることが決まった。15万個の経石(きょうせき)が埋納された全国でも例のない妹背山海禅院を、江戸時代の姿に戻そうと活動する市民団体「妹背山護持顕彰会」が実施する。松本惠昌会長(49)は、「恒久平和と、すべての皆さまの魂の昇華を祈るこの事業は、今こそふさわしいと思います」と話している。

妹背山は紀州初代藩主徳川頼宣が約360年前に整備した生母・お萬の方ゆかりの場所。昨年指定された「国名勝・和歌の浦」の一部であるため、文化庁の許可を得ての工事となる。

経王堂は三断橋を渡ってすぐに建つ梵文題目碑(ぼんもんだいもくひ)を保護していた建物だが、現在は失われて題目碑の風化が進んでいた。同堂再建は同事業の第一期工事にあたる。

せんだって同市の和歌の浦アート・キューブで開かれた第4回発起人会では、趣旨に賛同した市民からこれまでに約710万円の寄付金が寄せられていること、平成8年の多宝塔修理を行った東大阪市の鳥羽瀬社寺建築が882万円(見積もり)で建築されること、工期は約3カ月、8月下旬の精霊流しまでに完成させたいことなどが報告された。

同会は、不足の分も含め、さらに広く寄付を募っている。協力者の氏名は山内に掲示される。
詳しい問い合わせは同会(TEL073・422・9480)。





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