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練習に励む4人(堺市の福岡さん宅で) |
「グループ・アンダンテ」の名で和歌山市で活動していた4人の元・音楽教師が、46年ぶりにグループを再結成。15日、盲導犬育成のための声楽チャリティーコンサートを同市西高松の県立図書館2階メディア・アート・ホールで開く。その一人、同市和歌浦東の多田佳世子さん(71)は、「4人合わせて299歳。歌にそれぞれの生きてきた時間が味となってにじみ出ます。どうぞお楽しみください」と呼び掛けている。
グループ・アンダンテは昭和37年、6人の若手音楽教員が授業の進め方などを学び合いながら演奏活動も行おうと結成。和歌山放送ラジオでも毎朝歌声を披露していた。しかし転任などもあり活動は3年で終わっていた。
再結成した4人は、元・県立桐蔭高校教諭の花城武彦さん(77)=大阪府堺市=と元・信愛女子短期大学付属高校講師の福岡夏絵さん(76)=同、元・和歌山大学付属中学校教諭の森きみえさん(75)=大阪府豊中市、元・県立那賀高校講師の多田さん。
きっかけは、2年前にラジオ放送の録音テープを花城さんが自宅で見つけたことと、福岡さんのコンサート開催を偶然花城さんが知ったこと。2人はそれまで同じ堺市に住んでいることも知らなかったという。
その後福岡さんが多田さんに、多田さんが森さんに連絡し、昨年4月から勉強会を再開。福岡さんが失明していたことから今回のコンサートを計画し、盲導犬を育てる社会福祉法人日本ライトハウスを見学するなど準備を進めてきた。
日本では盲導犬が非常に少なく、1匹を育成するのにかかる費用約800万円の9割は民間からの寄付というのが現状。多田さんらは、「貧者の一灯ですが、歌うという自分の好きなことをすることで、少しでも目の不自由な方の助けになるならうれしい」と話している。
当日は、「女心の歌」(ヴェルディのオペラ「リゴレット」より)などの独唱や、メンデルスゾーンの二重唱曲のほか、盲導犬にかけて「ララルー」(「101匹わんちゃん」から)を4人で歌う。ピアノは宮井愛子さんら。盲導犬も登場し、4人から日本ライトハウス理事長に収益金が手渡される。
前売り2500円、当日3000円。チケットは音楽文化堂、服部楽器、宮井楽器で取り扱っている。問い合わせは多田さん(TEL073・446・0101)。
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