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ずらりと並んだ絵本の前で |
大人に絵本の楽しさを伝えようと、和歌山市薮ノ丁の上田絵里さん(47)は月2回、自宅で絵本カフェ 「Grace(グレイス)」 を開いている。7年目を迎え、集めた絵本は約230冊になった。カフェは口コミで広まり、絵本と甘い物好きな人たちの穴場的存在になっている。
玄関を入ると、きれいにレイアウトされた本棚が目に飛び込んでくる。絵本は幼児から大人向けまでジャンルを問わず、自由に読めるように机やいすを配置している。
もともと読書や文章を書くのが好きだった上田さんは、子どもに読み聞かせをしているうちに絵本の魅力に引き込まれた。子どもが大きくなっても上田さんの絵本への思いは消えることなく、忙しい一日の終わりに手作りの菓子を食べながら、絵本を読むのが至福の時間になった。 「こんなに幸せな時間を一人で味わうのはもったいない。忙しい主婦やOLの人にも楽しんでもらいたい」 と、思い切って大人向けの絵本カフェを開いた。
行動力とアイデアを生かし、平成17年には、子育て中に読んだ本をまとめた「ねぇ、読んでみて! ~子育て中で出会った絵本たち~」 、同21年には大人向けの絵本案内 「大人だって、絵本! ~大人が楽しむ絵本の世界~」 を出版した。
上田さんは 「絵本は読む人やその時の状況で伝わってくることがさまざま。絵本の素晴らしさは絵と短い文の力の中に宿っていると思う」と話し、 「大人に向けて絵本の魅力を紹介していきたい」 と夢を膨らませている。
絵本カフェは毎月第2土曜と第4木曜正午から午後4時までオープン。定員は7人(大人のみ)。1回700円(ケーキと紅茶付き)。申し込みは上田さん(TEL073・423・6082)へ。
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