2011年05月20日

00.社会

星林高校の和大への進学者が倍増

星林高校の和大への進学者が倍増

教員と生徒のコミュニケーションも増えた

和歌山市西浜の県立星林高校(平松正昭校長)の平成22年度の和歌山大学(同市栄谷、山本健慈学長)への進学者数は、前年度と比べて8人から16人と2倍になった。同校は「受験は団体戦」とし、国数英を中心とした補習をほぼ毎日行ってきたことなどが功を奏したとし、「取り組みを和歌山全体に発信して、進学率を伸ばすきっかけになれば」と話している。

同校では、進学校ながら、卒業時の進学率が低いことが課題に挙げられていた。それを受けて21年度、学校教育目標を、生徒指導中心だった「時を守り、場を整え、礼を守る」 から、基礎学習と進路に重点を置いた 「学びとともに時・場・礼を大切にする」 に変更。生徒の進路意識を高めようと、集会などでも、 「自分の受験が終わったからというのではなく、最後まで頑張る人をみんなで応援しよう」 と、たびたび呼び掛け、機運を高めてきた。また同年、主に基礎基本の定着と家庭学習の習慣化を目標に、星林の 星 にちなんだ総合的な学習時間「スターチャレンジ」も設けた。

平常時の補習は、テスト中などを除いてほぼ毎日のように行い、夏休みも同様。教員らも協力し、生徒に5教科のタイムテーブル一覧表を配布し希望を取った。センター試験後の二次対策として本試験までの1カ月には、多くの生徒が補習に参加した。

同校は和歌山大学や同大学教育学部付属中学校と連携しているため、非常勤教頭として全国で唯一、同学部教授が赴任している。教授は同大学の魅力や良さを伝えたり、キャンパスツアーなども企画。同ツアーには1年生から3年生約100人が参加し、ゼミ生たちの現場を見て回り、学ぶ姿を肌で感じ取っていたという。同学部に合格した男子生徒からは、「学校での勉強を大切にすることが合格への近道だった」 という声も。平松校長は「きめ細やかな指導で、生徒と教員が仲良く学んできたことが成果につながった。先進高校の取り組みを新たに吸収し、また発信して互いに高め合っていきたい」と話している。





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio


00.社会 - 同カテゴリの記事






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif