|
顕彰碑。上部に飛行船の浮き彫りがある |
和歌山市新和歌浦に82年前に建てられた、同市出身の日本航空界の先覚者、山田猪三郎(1863~1913)顕彰碑の土台が危険な状態になっている。昨年、猪三郎の国産飛行船製作・初飛行100周年を祝った山田猪三郎顕彰会は、「2年後の没後百周年記念事業として、できるだけ早く耐震工事を行いたい。皆さまのご協力をお願いします」と呼び掛けている。
顕彰碑土台。セメントや石が崩落し危険
猪三郎は、現在の救命胴衣の先駆けとなるゴム製救命浮器を発明し、後に気球を製作、国産飛行船を成功させた人物。顕彰碑は高さ約4メートルの緑泥片岩(青石)で、慶応大学塾長や文部大臣を務めた同市出身の鎌田栄吉らにより建てられた。現在、土台の劣化が進みセメントや石が崩落している。
同顕彰会は、和歌山の歴史を語り継ぐ市民団体「南葵史談会」ほかさまざまな団体の有志、個人で構成されており、「この顕彰碑を『海の安全・空(宇宙)へのあこがれ』のシンボル、『郷土の誇り・文化遺産』として後世に残したい。さらに伝記の絵本制作により、猪三郎の業績と夢とチャレンジ精神を子どもたちに伝えたい」と話している。
募金目標額は200万円。8月末までに募り、ことし秋の工事を予定している。
詳しい問い合わせは南葵史談会の小林さん(TEL073・445・0494)。
|
00.社会 - 同カテゴリの記事
|