地方自治などで功績　58人と４団体に知事表彰

地方自治、健康福祉など、それぞれの分野で功労があった個人、団体をたたえる「県知事表彰」の表彰式が3日、和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で開かれ、仁坂吉伸知事から県内外の58人、4団体に表彰状が贈られた。

今春、小学校の国語の教科書に採択された広川町の濱口梧陵の伝記を執筆し、県の防災対策にも貢献した「人と防災未来センター」の河田恵昭さん(65)=大阪府守口市=と、県景観条例の策定に協力した県景観審議会会長で東京大学先端科学技術センター教授の西村幸夫さん(59)=千葉県市川市=など、県外の受賞者が3人あった。

仁坂吉伸知事は「ほかの模範となる行動に、心から感謝する。今後も、あらゆる分野に真摯(しんし)に取り組んで、豊富な経験とご見識を後進へつないでもらいたい」と式辞。受賞者を代表して河田さんは、「教科書にもなった『稲むらの火』は、故郷の偉人として、県の将来を担う子どもにも勇気を与える。今後も東南海・南海地震を前に、県民の命と財産を守るため貢献したい」と謝辞を述べた。

最年長の受賞者で、世界で初めて麻酔を開発した華岡青洲の顕彰施設「青洲の里」(紀の川市)の建設にも関わった、同市西野山の池田章さん(89)は「一生の名誉で、こんなに喜ばしいことはない。和歌山の生んだ、世界にも誇れる医学者を今後も発信していきたい」と喜びを語った。本紙エリアの受賞者は次の皆さん。

【個人】浅井武彦(和歌山市市小路)▽川嶌永治(同木ノ本)▽久禮多世(同狐島)▽坂口進至(同鳴神)▽島村不二夫(同宇須)▽南出仁司(同十番丁)▽藤田房代(同築港)▽辻多恵(同有本)▽山本玲子(同湊北町)▽冨田博紀(同岩橋)▽硲泰敏(同美園町)▽松本正康(同和歌川町)▽三木富晴(同上三毛)▽矢部幸雄(同関戸)▽石川弘毅(同北)▽尾添信行(同木ノ本)▽赤間淳巳(同有家)▽加納川敏三(紀の川市横谷)▽矢野正和(同桃山町)▽池田章(同西野山)▽松本哲茂(同貴志川町)▽藤田清司(同)▽道本健一(岩出市溝川)▽田中和巳(海南市黒江)▽前田洋三(同名高)▽向山精二(同下津町)▽寺脇寛治(同)▽鍋島功(同日方)▽笠野禎則(同且来)▽吉田順亮(紀美野町松瀬)

【団体】和歌山市障害児者父母の会(岩橋正純会長)▽朗読グループ岩出やよい会(山本美智子会長)