2011年06月10日

00.社会

津波想定し避難先変更 和歌山保育所が訓練

鉄道弘済会・和歌山保育所

東日本大震災の発生を受け、和歌山市島橋北ノ丁の鉄道弘済会・和歌山保育所(阪本日出行所長)は9日、市が指定している避難所ではなく距離が近い市立河北中学校への初の避難訓練を行った。大震災のあった3月11...

東日本大震災の発生を受け、和歌山市島橋北ノ丁の鉄道弘済会・和歌山保育所(阪本日出行所長)は9日、市が指定している避難所ではなく距離が近い市立河北中学校への初の避難訓練を行った。大震災のあった3月11日には避難するまで約50分かかったが、今回は約30分で移動でき、阪本所長(60)は「初めてで予想以上。発生から逃げるまでの時間が短縮できてよかった」と話していた。

同保育所(海抜1・9メートル)は地震津波災害時、市立野崎西小学校(同1・8メートル)へ避難するよう指定されているが、3月11日に避難勧告が出された際には近くの河西田村病院3階へ避難した。しかし、判断が遅れたため園庭を出るまでに約20分、避難完了まで約50分かかったという。同市では津波到達までの時間を45分としており、最初の10分から15分が重要な鍵となる。震災後、職員で相談し役割分担を決め、万全の態勢で臨めるようにした。

訓練では、紀伊半島沖の南方海底を震源とする大規模な地震(震度6強・M6~7)が発生したと想定し、ゼロ歳から6歳までの園児と保育士ら約110人が参加。防災ずきんをかぶり、机の下に隠れた後、園庭、同中学校4階へと避難した。防災ベルが鳴り出すと、保育士は手際よく園児を誘導し、園庭を出るまでの時間は20分から8分へと短縮できた。

1歳児担任の保育士、今中嘉美さん(31)は「大掛かりな訓練は初めてで、すぐには頭が回らずパニックになる。これを機会に勉強して次へと生かしたい」と話していた。





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