2011年06月15日

00.社会

危険業務従事者叙勲 県内から26人受章

危険性の高い業務に精励した人をたたえる「危険業務従事者叙勲」(4月29日付発令)が公表され、県内から26人が選ばれた。最年長は和歌山市満屋の上平一夫さん(80)、最年少は同市美園町の溝根政晴さん(61)と岩出市北大池の田中秀幸さん(同)。今月下旬から7月上旬にかけて伝達式が行われる。春の褒章と同様、東日本大震災の影響で公表が延期されていた。

◇瑞宝双光章=上平一夫(80)元警視長、和歌山市満屋▽宇治利夫(66)元有田市消防司令長、有田市▽岡本平三(70)元大阪府警部、白浜町▽鈴木宗男(75)元和歌山市消防監、和歌山市六十谷▽田沼時男(73)元警視正、和歌山市田尻▽出口稔(70)元和歌山市消防監、和歌山市材木丁▽中尾輝明(73)元警視正、海南市下津町中▽中筋悦男(73)元和歌山県警部、和歌山市六十谷▽中本博信(62)元田辺市消防司令長、田辺市▽西口正秀(74)元和歌山県警部、和歌山市井辺▽坂東文一(73)元和歌山市消防監、和歌山市松ケ丘▽松本道男(73)元和歌山県警部

◇瑞宝単光章=陰地啓(73)元和歌山県警部、田辺市▽齋藤智夫(74)同、有田川町▽椎﨑和昭(65)海南市消防司令、海南市日方▽鹽(しお)路宏(71)元大阪府警部補、御坊市▽高柳信雄(73)元和歌山県警部、和歌山市坂田▽田中捷嗣(71)元和歌山市消防司令長、和歌山市北▽田中秀幸(61)元3等陸尉、岩出市北大池▽内藤喜和(70)元大阪府警部、橋本市▽羽鳥純二(63)元法務事務官、橋本市▽堀田治雄(79)元和歌山県警部、かつらぎ町▽松永隆司(74)元和歌山県警部、和歌山市坂田▽溝根政晴(61)元准陸尉、和歌山市美園町▽米田正美(73)元和歌山県警部、和歌山市園部▽和中一(73)元和歌山県警部、海南市多田(以上敬称略)


バトンは父から孫へ 瑞双・元警視長 上平 一夫さん(80)~和歌山市満屋~ 瑞双・上平 一夫さん

自衛隊を経て、昭和27年、警察官だった父の背を追い掛けて治安の道へ。経営警備や情報管理など、特に守秘義務を伴う仕事が多かった。「秘密を守らなと思ってたら、いつの間にか笑うことも忘れてしまったな」と言葉少なで表情は硬い。昭和61年、新宮署長だった際、暴力団の対立抗争が勃発。警戒体勢の中、住宅密集地で仕掛けられたダイナマイト様の物が爆発した。現場のすさまじさに「最大限に出せる人員を出せ!」と指示。早期の緊急配備で、総勢13人を逮捕、けん銃などを押収した。当時の刑事課長だった県暴力団追放センターの中村佳澄専務理事(62)は、「警戒体勢の中で爆発が起こり、叱られると思ったら『けが人はないか』。厳しい中に温かみのある人」と話す。警察官のバトンを引き継いだ孫が最近よこした手紙には「僕は地域警察官がしたい」とあった。「『一番早く現場に行って住民を助けられるから』って。頼もしい、一理あるわ」とかたくなだった表情に笑みを見せた。





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