2011年06月27日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

「子育てが小説に生きた」鈴木光司さん講演

かいなん男 と女のつどい

子育てについて語る鈴木さん

海南市下津町下津の市民交流センターで26日、 映画にもなった 「リング」 「らせん」 などの著書で知られる作家、 鈴木光司さんが講演した。 男女共同参画週間 (23日から29日) に合わせて市が開いた 「かいなん男 (ひと) と女 (ひと) のつどい」 の一環で、 約400人が参加。 鈴木さんは主夫 (しゅふ) の経験を通じ、 「新しい家族のあり方~パートナーシップと子育て~」 をテーマに語った。

鈴木さんは冒頭で、「私の人生はターゲット・ロック・オンの人生」と紹介。小学生のころ、「将来は小説家になる」「一目ぼれした女の子を妻にする」という2つの夢をロックオン。 妻については「自分と結婚したらどう幸せになれるかと相手にイメージさせた」と徹底的にアピールして初恋を実らせたという。
結婚後、妻は高校教師の仕事を続け、やがて子どもを授かった。鈴木さんは当初、子育てが仕事の支障になるのではと不安に思っていたというが、「それは間違っていた。子育てに関わることができて本当にラッキーだった」と振り返った。育児を通して自分自身が成長するとともに小説のレベルも上がり、 その結果、「リング」が誕生したという。

主夫の経験も紹介し、 紙おむつを洗濯機で洗ってしまったというエピソードでは、会場の笑いを誘った。 妻と意見が合わないこともあったが、「育ってきた環境が違うからこそ、 議論してお互い納得することが大事だと思う。 それがパートナーシップを結ぶこと」 と話した。

また、 教育についても言及。 特攻隊の生きざまを描き、日本の教育問題について扱った著書「鋼鉄の叫び」を紹介しながら、 自分の頭で考えることができるのが教育の基本であり、「答えに至るルートを磨き上げるため、 知識と応用力を教えることが教育の本質だと思う」と話した。

最後に鈴木さんは「目的(ターゲット)はいつでもどの歳でもある。 達成するためにどのような道のり(ロックオン)が必要なのか、よく考えて達成してほしい。 人生を豊かにすることにつながる」 と締めくくった。





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