2011年06月29日

00.社会

島村さんに日本テニス協会功労賞

日本テニス協会功労賞

受賞の盾を持つ島村さん

テニスの普及発展に貢献したとして、 和歌山市堀止東の島村安彦さん(93)が日本テニス協会功労賞に選ばれた。 戦前の全日本選手権大会などに連続出場し、 全日本ジュニア選手権大会ではシングルス準優勝、 世界の強豪とも対戦した実績と、 県テニス協会設立への尽力が認められた。 島村さんは 「非常にうれしいしありがたい。 今の日本のテニス好きな若い人に頑張ってほしい」 と話している。

島村さんは小学校時代に軟式テニスを始め、 和歌山中学時代に硬式に変更。 昭和9年、 慶応義塾大学に進み同大体育会庭球部に入った。 練習中に、 デビスカップに出場した原田武一さんに見出されて頭角を現し、 昭和12年から14年まで明治神宮大会(現・国体)と全日本選手権に出場。 デビスカップ選手や全米優勝選手とも対戦した。

大日本航空(株)入社後もテニスを続けたが、 昭和20年に和歌山市に戻り、 急逝した父の後を継いで天長島村酒造(株)社長に就任。 県テニス協会設立に、 故・仁坂幸夫初代会長と共に力を注いだ。

表彰は日本テニス協会の平成22年度表彰。 功労賞は全国で20人受賞した。 さきごろ東京で行われた表彰式では、 盛田正明会長から盾が授与され、 島村さんは受賞者を代表してあいさつ。 和歌山にゆかりがあり、 テニスなどのスポーツ発展に尽力した小泉信三同大学塾長の思い出を求められたという。

島村さんは、 「小泉塾長はメンタル面の強さを重視した。 忙しい中、 スタンドに座って練習を見ており、 空気が引き締まった。 そのおかげで慶応テニス部が強くなった」 とし、 塾長の有名な言葉 「練習は不可能を可能にす」 を紹介した。

天長島村酒造会長であり、 写真家としても活躍している島村さんは、 「テニスの全てが後で役に立っているし、 楽しい思い出です」 と話している。

祝賀会が10日、 和歌山市七番丁のモンティグレ(ダイワロイネットホテル和歌山)で開かれる。 また、 島村さんは、 自分が使っていたラケット5本と5本用ラケットプレスを同協会テニスミュージアム(東京)に寄贈。 現在展示されている。





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