2011年07月01日

00.社会

統合校名「和歌山北高校」に「待った」

統合校

岸田局長に嘆願書を手渡す竹田会長

県教委は30日、 来年度統合する県立和歌山北高校 (和歌山市市小路) と和歌山西高校 (同市西庄) の新校名が 「和歌山北高校」 に決まったと発表した。 これを受け、 西高のPTAや同窓会の役員らは同日、 県教委に校名の再考などを求める嘆願書を提出した。

統合校は両校の校舎を活用する。 嘆願書では 「県教委が一度も地元自治会やPTAなどに直接意見を聞く機会を設けなかった」 「在校生に配慮がない」 などとし、 平等な統合ならば 「北西高校」 など双方に配慮した名前をお願いしたい▽地元自治会、 PTA、 同窓会関係者の声を聞く機会を設けていただきたいとしている。

対応した県教委の岸田正幸局長は 「両校協議会で皆さんの意見を吸い上げた上で、一定の結論を見たと考えている」と述べた。 学校評議員で和歌山市議の芝本和己さんは、 在校生の中に 「結局は吸収合併。 悔しい」 という声があることを紹介し、「今いる生徒たちが新しい学校で頑張れるようにしてほしい。 ぜひ皆さんの意見を聞く場を作ってほしい」と訴えた。

同校同窓会の竹田義治会長(42)は「校名だけは譲れないという思いがある。 先月、報道されるまでまったく知らなかった。なぜ北高になるのか理解できない」。 PTAの管原好一会長(61)は「PTAなど保護者に説明する義務があるが、 これでは説明できない」と話していた。

県教委によると、 統合校名は、 統合が決まった平成21年から両校で協議されてきたが、 平行線をたどっていた。 本年度、 両校ともに県教委に一任するとし、 県教委はインターハイ上位などの功績で全国的に知名度の高い 「和歌山北」を優先したという。

県立高校の新入生は平成元年の約1万5000人に比べ、 本年度は約8000人と半減。 少子化を大きな原因の一つとして、 21年に統合案が提出されていた。 北高は体育科施設の老朽化が課題となっていたが、 補修などを行うと一定期間練習ができなくなるため、 スポーツの有名校として痛手となると懸念。 一方で西高は広い体育施設があるため、 新しいスポーツの拠点校として活用していこうとの方針が打ち出されたという。

また、 県教委は同日、 同市吹上の青陵高校と陵雲高校の統合校名を「きのくに青雲高校」と決定した。





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