2011年07月08日

00.社会

回復の兆し 和歌山市内への外国人観光客

東日本大震災後、 原発事故による風評被害で全国的に外国人観光客が激減する中、 和歌山市内でもあおりを受け、 ホテルや観光地でキャンセルが相次いでいたが、 現在は徐々に回復傾向にあるようだ。 6月に中国や韓国にセールスへ出向いた県観光交流課交流推進班は、 「もともと、 日本へ行きたいという潜在的なニーズはある。 徐々に持ち直してくるのでは」 と話している。

JR和歌山駅前のホテルグランヴィア和歌山では、 震災発生後、 4、 5、 6月は外国人客が昨年比で半数ほどに減少。 職員は 「地震の影響はないかどうか聞く人もいました」。 和歌山自慢の海産物が食べられると外国人客からも人気の和歌山マリーーナシティ (和歌山市毛見) 内の黒潮市場は、 外国人客が年々増え、 平成21年度は約1万人、 昨年度は約2万人と年間トータルで前年より倍増していたが、 震災後約1カ月間は客足が途絶えた。 マリーナシティ広報宣伝課は 「ここのところ、 香港や台湾からの客が戻りつつある。 秋以降はもっと回復するのでは」 と話す。 その他、 市内中心部のホテルでも 「体感的に減った」 という声は多いが、 それぞれ回復の兆しは感じているようだ。

県観光交流課が中国や韓国のツアー会社を訪問したところ、 日本向けのツアーのみ扱っている小規模な店舗では、 キャンセル続きで経営破綻した所もあったという。 ただ、 最近では震災関連の報道が減ったことから、 中国や韓国のツアー会社は 「日本の魅力を知っているリピーターも多い」 とし、 今後回復の見込みはあると分析。 夏や秋は、 花火や祭りなど日本の伝統に触れられるイベントも多く、 夏ごろに3割から5割、 秋ごろに8割、 一年後に平年並みに戻ると中国などのツアー会社は予想する。 また、 和歌山でも8月に世界遺産の高野山で万燈供養会・ろうそくまつりなど伝統的なイベントがあり、 同課は 「今以上に海外からの客足が途絶える要素はない。 和歌山でも徐々に回復するのでは」と話している。





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio


00.社会 - 同カテゴリの記事






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif