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平和の願いを述べる和大付属小の児童 |
本年度の和歌山市戦災死者追悼法要が9日、 市汀公園戦災死者供養塔前(同市西汀丁)で行われ、 遺族や関係者ら約180人が参列。 戦争で亡くなった人の魂に黙とうをささげ、 二度と同じような惨事を繰り返さないよう平和への決意を新たにした。
昭和20年7月9日から10日未明にかけて、 十数回に及ぶ米国の空軍機B29の空爆を受け、 熱風による竜巻も発生。 市は壊滅状態となり、 約1400人が犠牲となった。
法要では、 市戦災遺族会の八木良三理事長(83)が 「今も目を閉じれば戦火の中、 逃げる人やお堀に飛び込む人の姿が目に浮かぶ。 現在の平和と繁栄は、 戦いによって亡くなった人なしに成し得るものではない。 戦争の教訓を後世に引き継いでいかなければならない」 と式辞を述べた。 市立伏虎中学校と八幡台小学校、 和歌山大学付属中学校の生徒たちが千羽鶴を奉納。 八幡台小6年生の右田莉香子さん(11)は 「戦争になると周りの国も被害を受ける。 私たちは戦争を知らない。 だから伝えていかなければならない」 とメッセージを読んだ。
また、 平和について学んでいる和大付属小3年の代表8人が 「大勢の人が亡くなったことを忘れない」 「平和で豊かに生活できることを感謝し、 好き嫌いしない」 「人と人が助け合う暮らしを目指す」 と平和への願いを述べた。
参列した同市小松原の南富美さん(86)は 「実の父が祭られている。 ここに避難するように言われたが、 警防分団長だった父は町中の人の避難を見守っていて空襲で亡くなった。 平和を願って毎年ここに来ています」 と話していた。
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