2011年07月15日

00.社会

温泉研究に功績 医大副学長に環境相表彰

温泉 和歌山県立医大副学長に環境相表彰

「和歌山の温泉がもっと広まってほしい」 と宮下さん

温泉の保護や適正利用に関する学術研究などに顕著な功績があったとして、 第30回温泉関係功労者表彰の環境大臣表彰に、 県立医科大学副学長、 医学部教授、 宮下和久さん (59) が選ばれた。 全国で7人が受賞し、 22日、 環境省第一会議室で表彰式が行われる。 宮下さんは 「健康増進が叫ばれる時代に、 自然豊かな温泉の多い和歌山をもっと全国に知ってほしい」 と話している。

宮下さんは、 病気の予防などを目的とする衛生学が専門。 環境が健康に及ぼす影響などを研究する中で、 全国有数の温泉地である和歌山という土地柄もあり、 自然と温泉療法の調査などに携わってきた。

印象深いのは、 平成13~14年に行った龍神温泉 (田辺市) の効果の調査研究。 地域住民約50人を対象に、 約6週間の温泉入浴やウオーキングなどを義務づけ、 体の変化を調べた。 約5カ月の研究期間中、 住民は熱心な姿勢を見せ、 生活の質に関わる身体症状など体のあらゆる面で改善が認められた。 「温泉のそばに住んでいても意外と入っていない人が多い。 せっかくいい資源があるのだから、 利用しない手はない」。 温泉の効果が実証され、 住民が何よりも喜んだことが忘れられないという。

「和歌山は自然に恵まれた温泉が多い。 ストレスの緩和にもつながる森林浴などができる所もある」。 温泉というとかつては飲んで騒いでのイメージが強かったが、 最近では健康を求めた利用へシフトしていると分析する。 県内でも、 温泉を生かした健康づくりのイベントなどが企画されており、 「温泉の効果を地元の人が知ることで、 地元での温泉活用への動きが高まる」 と熱く語る。 「そのお手伝いができるよう、 積極的に調査などに関与していけたら」 と笑顔をのぞかせた。





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