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見やすい地面に海抜表示のシールを貼った |
東日本大震災の教訓を生かし、 海南市下津町塩津地区の住民でつくる 「塩津区防災会」は、 海抜表示のシールを目に付きやすいように地面に貼る独自の作業を実施している。
海抜表示は主に電信柱や建物の上の方に貼られているが、 「特にお年寄りなどは見上げないと分からない」 として計画。 市が約19カ所に表示している海抜表示を参考に、 ラミネート加工した紙のシール (5・7・10メートル) を地区内約50カ所の地面に貼った。
同地区は海岸部にある港町。 海岸に沿って集落が密集し、 入り組んだ細い路地や階段で各家が結ばれている。高い所で海抜50メートルはあるといい、 津波襲来時は早く逃げれば免れるが、 海が近いことから住民たちの津波に対する意識も高い。
ことしで発足8年目になる同会は、 機材の点検や自主訓練などで年間約50回活動している。昨年の夏には、 洗濯やトイレなどの生活用水を確保しようと、 手押しポンプ式の 「防災井戸」 を導入し、 本年度も1台新設。 既存も含めて計5台設置している。 緊急時に備え、 住民の家族構成や連絡先などをまとめた 「防災住民台帳」 も、 9割以上の家庭を網羅している。
同会の東海義弘会長 (70) は 「人の命を守ることが第一です。 目につきやすい地面に海抜シールを貼ることで、 津波に対する意識もさらに高めていきたい。 できることからやらないと」 と話している。
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