2011年08月07日

00.社会

放置艇補修し被災地へ 県と業者協働

放置艇補修し被災地へ 県と業者協働

補修した船を前に太田社長

東日本大震災の被災地を応援しようと、 県と和歌山市築港のボート販売会社 「(株)マリンルームオオタ」 (太田豊隆社長) は、 県が撤去した放置艇などを補修し、 現地の漁業関係者などに届ける。 24日に県トラック協会の協力を得て、 岩手県宮古市、 大船渡市、 宮城県気仙沼市へ搬送する。

震災後、 太田社長 (72) は 「宮古市で子どもにマリンスポーツを教えている団体が船を根こそぎ流され、 活動できない」 という話を聞き、 6月中旬、 自社で使っていなかったボート3台をトラックに乗せて同市に向かった。 同団体のクラブハウスを訪問すると窓が全て割れており、 漁業関係者は数メートルの高さに積み重なったがれきの中で作業していたという。 「もっと何か手伝わないと」 と思った太田社長は、 被災地で船のニーズがあることを知り、 「県が撤去した放置艇を被災地へ寄付できないか」 と考え、 県に提案したところ快諾された。

県や太田社長の呼び掛けで、 関西圏のマリーナや、 県内の漁業者から漁業用や競技用の船約10隻 (うち5隻は放置艇)、 小型船用のエンジン15基が集まった。 被災地で 「船の寄付があってもほとんど整備されておらず、 すぐに使えない」 と聞いていた太田社長は、 受け入れ側の希望に合わせるため、 メールで船の画像や状態について連絡を取り合った。 すぐに使えるよう船や機材の修理を行い、 ほとんどはげていた塗装を澄んだ青色に塗り上げるなど手を加えた。

太田社長は 「漁業やマリンスポーツなど海に関係する人の少しでも役に立てば」 と話している。





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