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寝起きできるように手を加えた軽トラックと幸野さん |
「何かをして、 (被災者の) 心の安らぎのために役に立てたら」 。 そう話すのは、 和歌山市磯の浦の幸野春雄さん (66)。 9月から3カ月間、 東日本大震災の被災地を一人で訪れ、 ボランティア活動をする予定だ。 手を加えた軽トラックで寝起きしながら、 がれき撤去作業などを行うという。
幸野さんは、 3年前まで鉄工会社の経営者として活躍。 同時に9年間、 磯の浦ネオポリス自治会の会長を務めた。 これまでも特別養護老人ホームなどでボランティア活動を行っており、 自他共に認める 「世話好き」 だ。
9月に現地に行くため、 視察を兼ねて8月5日から8日まで、 海南市社会福祉協議会のボランティアバスで宮城県気仙沼市を訪れ、 活動した。 「油の臭いがひどく、 テレビで見る光景とはまた違う。 本当に復興できるのか」 とがくぜんとしながらも、 田んぼのがれき撤去に汗を流したという。 26日から29日まで、 今度は県社会福祉協議会の同バスで岩手県を訪れる。
現地で活動して感じたのは、 ボランティアを作業場まで運ぶバスが不足していることだ。 「もし使っていないマイクロバスなんかがあれば寄付してもらえたらいいんじゃないかな」 という。
「本当は震災後すぐにボランティア活動に行きたかった」 が、 自治会の夏祭り実行委員長を頼まれたため、 9月まで先延ばしになったという。 しかし、 この間に準備を整えることができた。 もともと持っていた軽トラックにコンテナを設置。 中にすのこを敷き、 網戸や棚も付けた。 現地滞在中はここで寝起きする。 予行練習としてすでに一週間ほど寝ているといい 「家にいるより風通しがいいから、 よく寝られるよ」 と笑う。
66歳での挑戦だが、 「体力的にはまったく問題ない。 何か作業するのが好きだから。 おいしいものが食べたいわけでもないし、 きれいな服が着たいわけもない。 困っている人のために何かしたいんです」 と話している。
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