2011年08月19日

00.社会

「若者も関心を」 近畿の中学生が北方領土研修

近畿の中学生が北方領土問題について理解を深める研修会

北方領土問題について語り掛ける鈴木校長

近畿の中学生が北方領土問題について理解を深める研修会(近畿ブロック北方領土返還要求運動連絡協議会主催)が18、 19の両日、 和歌山市のホテル紀三井寺ガーデンホテルはやしなどで開かれた。 全体研修で市立城東中学校の鈴木達也校長 (55) は 「エトロフ島で考えたこと」 と題し、 平成15年に北方領土を訪れた記憶を振り返り、 中学生約90人、 教諭ら約60人が真剣に耳を傾けた。

鈴木校長は、 スライドで択捉島の新聞社や中学校、 墓などを映し、 現状を解説。 昭和20年の第二次世界大戦終戦までは日本人しか住んでいなかったが、 今はロシア人の姿しか見られなくなったとし、 「若い人も終戦の経緯に関心を持って」 と語気を強めた。 鈴木校長は持っていたマイクを手放し、 「自分の故郷に戻りたくても戻れない人がいるのが一番の問題。 戦争体験者が少なくなり、 風化されつつあるこの問題について、 自分の意見を持ってほしい」と地声で訴えた。

海南市立巽中学校3年生の西久保淳さん(14)は 「初めて問題について考えた。 故郷がある人のことを考えると、 北方領土を返してほしいと思う」と話していた。

同問題では、 第二次世界大戦の終了後、 ロシアが実行支配している北方領土について日本が返還を求めている。 同会は毎年、 近畿各府県で持ち回りで研修会を開催。 今回はより良い北方領土教育に生かしてもらおうと、 北方領土教育を担当する社会担当の教諭向けの研修会も併せて開いた。





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