2011年09月09日

00.社会

市内28小学校に導入へ TV会議システム

市内28小学校に導入へ TV会議システム

ハイビジョンで高画質、 高音質のテレプレゼンス (市立教育研究所で)

インターネット回線を利用し、 離れた人と話ができる「テレビ会議システム」(テレプレゼンス)が和歌山市内28小学校に新たに導入され、 来月中旬からALT(外国語指導助手)の遠隔授業などに使われていく。 同システムは通常時は授業や交流に使われるが、 災害時には避難所になる小学校から、 電話料金をかけずに互いの情報収集ができ、 防災でも役立つという。

ICT (情報通信技術) を活用し、 学力の向上を図る総務省の 「ユビキタス特区事業・和歌山市子ども元気アップ大作戦」 の一環。 市教委はシスコシステム合同会社 (本社=東京都) の協力を得て、 同システムの活用方法を共同研究する。

市立教育研究所 (同市西汀丁、 寺下清所長) によると、 同システムは、 平成19年度に市内の3小学校、 和歌山大学、 市立教育研究所に各1台の計5台を導入し、 ことしで4年目。 新学習指導要領で外国語活動が追加されたこともあり、 主にALTの授業時間を増やすために使われる。

現在ALTは小学校で3人、 中学校で4人がスケジュールを組んで回っているが、 小学校は校数が多いため、 1クラス当たり年4回 (5時間程度) しか授業ができないのが現状だ。

しかし導入後は、 移動時間を短縮でき、 各校数時間の授業時間が確保できる。 本年度は運用できるかテストを行い、 来年度から本格的に授業に組み込んでいくという。

また、 教育面だけでなく、 緊急災害時には情報収集ができる他、 医療相談やカウンセリングでも活用できる可能性があるとみている。

初年度にモデル校となった市立楠見東小学校の出口倫也教頭 (50) は 「和大生と交流した時は、 大きな画面に映って児童は興味津々。 ダイレクトにやり取りできてよかった」 と良さを体感。 今後、 導入校が増えれば、 交流の幅が広がるのではと期待している。

同研究所は 「災害のための対策は無駄になることもあるが、 学校で普段使っているものなら緊急時にも有効に活用できる」 と話している。

市内全小学校には25年度までに導入完了する予定。





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