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「頑張ります」 と大下さん (18日、世話になった人の自宅で) |
和歌山市栄谷の和歌山大学観光学部2回生 (現在休学中) の大下直人さん (19) がヒッチハイクで日本一周に挑戦している。 出身地の長野から出発して北上し、 関東を経由して、 18日に橋本市から和歌山市入り。 和歌山は22県目となった。 ようやく旅は半分に差し掛かり、 これまでの道のりを振り返りつつ話を聞いた。
大下さんはことしの春、 知り合いの起業を手伝うために休学を決意。 しかし、 賃金の未払いなどで事務所と決裂し、 野宿が続くなど19歳にしてホームレスを経験した。 そんな生活を続けているうちに、 「この経験を生かし、 何かでかいことをやってやろう」 とヒッチハイクの旅を思い付いたという。
出発は先月初旬。 ホームレス生活後、 地元長野に戻って稼いだ20万円前後の軍資金を握りしめ、 約20キロの荷物を背負って旅立った。 高校時代の友人、 知人を訪ね、 泊まり歩いていたという。 宿泊先が決まらないときのほとんどが公園や道の駅などで野宿だった。
福島県南会津町に立ち寄った際には、 意気揚々とダンボールを持って車を止めようとする大下さんを不審に思った住民が警察へ通報。 職務質問を受け、 任意同行を求められた時は 「悪いことはしていないのに」 と半泣きになったとか。 大下さんは警察官に夕食を分けてもらったり、 風呂を貸してもらったりし、 その心遣いに人の温かさを感じた。
18日現在で41日が経過。 この日は和歌山の知人を通じて宿を確保し、 野宿は避けられたようだ。 和歌山へ滞在後は大阪、 兵庫を経由し、 岡山から四国へ渡る。
旅は意外にも順調に進んでおり、 「放浪がくせになりそう」 とはにかむ。 「もう一周して、 世界へも行ってみたい」 と声高らかに語った。
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