2011年10月28日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

珍しい技術で金箔施す 名手八幡神社

名手八幡神社

社殿に鮮やかさを添える金箔の神紋

このほど正遷宮があった紀の川市穴伏の名手八幡神社 (金尾義道宮司) で、 県の重要文化財 (平成20年6月指定) でもある同神社3社殿の神紋に、 日本で2人しか施工できないという技術で金箔が施された。 施工したのは、 同神社の氏子でもある同市名手市場の 「(有)家具のあづま」 の東悦子さん (58)。 改修を終えた社殿で、 ひときわきらびやかな光を放っている。

通常、 金箔を貼る際には、 漆を下地に塗り、 その粘着力で貼り付ける。 しかし、 東さんの技法は、 木地にそのまま金箔を貼り付けるという。 漆を塗らないため木の素材や木目を生かしたりすることも可能だ。 10年ほど前、 京都市の工芸家、清水誉史雄さんに弟子入りし、 技法を学んだ。 東さんの店舗に清水さんが来店した際に、 家具に施した装飾の仕事が認められ、 門外不出の技法が伝授されることになった。

作業期間は約1カ月。 神紋は1社の前後に一つずつ付いており、 合わせて6カ所。円の大きさは直径約30センチで、 折り紙大ほどの金箔を約100枚使った。 当初、 彫りの跡が深過ぎたり、 板に隙間が空いていたりしていたため困難を極めたが、 ヤスリ掛けなどの周囲の協力もあり成し遂げた。

東さんは 「皆さんに金箔独特の光を楽しんでもらい、 一日でも長く輝いていてほしいですね」 と話している。





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio


05.紀の川・岩出・海南・紀美野 - 同カテゴリの記事






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif