2008年12月19日

2008 00.社会

庶民の赤提灯消える 世界一統酒場閉店へ

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26日に閉店する世界一統酒場

またひとつ昭和の名店が去ってゆく。 南海和歌山市駅前の世界一統酒場が今月26日、 54年間ともし続けた赤提灯ちょうちんの灯を消す。 同酒場は、 現在もカウンターに立つ太田美代子さん(80)が昭和29年10月、 母親と弟と3人で始めた。 開店8年後に母親が他界してからは弟と2人で店を切り盛り。 昭和40年に弟が結婚し、 妻の弘子さん(67)が店に立ち始める。 今から7年前に弟が他界してからも、 弘子さんと2人で店を続けてきた。
開店以来ほとんど変わらない店内は、 カウンター8席とテーブルが12席、 奥の座敷に10人が入るだけのこぢんまりした造り。 全盛期の昭和40年ごろは連日席が埋まったという。 その後も 「競輪の終わった後はいつも満員」 だったが、 最近では 「いっぱいになるのは週に一度くらい」 と美代子さん。 料理を担当する弘子さんは 「仕入れの方が高くつく日が多いわ」 とため息。 それでも店を続けてきたのは 「新しい魚を食べたいというお客さんの声が大きいからね」 とつぶやく。
昨年の暮れに 「閉めようか」 と話し合っていたところ、 居酒屋探訪家の太田和彦さんから 「『居酒屋味酒覧』 に載せる」 という電話があり 「本に載ってて閉めるのも、 お客さんに悪い」 と思いとどまる。 だが、 ことしの11月 「健康なうちにやめたい」 と閉店を決意したという。
同店の客は何十年も通う常連が多い。 最近は、 どこからともなく閉店を聞きつけて遠く大阪からやってくる客も。 美代子さんは 「長い間支えてくれたお客さんには、 本当に感謝している」 と静かに話した。



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