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◎...和歌山市和歌浦中の玉津島神社(遠北明彦宮司)で、祭神の一人「衣通姫尊(そとおりひめのみこと)」の名を持つ桜「ソトオリヒメ」が咲き始めた。
◎...衣通姫は『日本書紀』に「顔かたちすぐれておよぶものなし。艶える色は、衣を通りて照れる」と記された美女。古くは天皇家からも崇拝されてきた和歌の神様である。
◎...清楚な白い大輪だが、花弁の縁のほのかな薄紅色と、つぼみのふくよかな紅色が妖艶さを醸し出す。鳥居右に2本、拝殿手前右と左奥に1本ずつあり、 満開は4月初めごろになりそうだ。
◎...国立遺伝研究所の竹中要博士が伊豆大島に自生するオオシマサクラとソメイヨシノから作り命名。存在を知った遠北光彦権禰宜が研究所に依頼し、本殿を修復した平成4年の翌年に接ぎ穂を入手した。
◎...当時の神主が農学技師だったこともあり、難しい接ぎ木に成功。現在「和歌浦にソトオリヒメを増やしたい」と地元NPOが緑花センターを通して栽培を依頼しており、少しずつ植樹も進んでいるという。
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