2009年07月17日

00.社会

和歌浦天満宮で懐かしの味

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ケンケラスを試作する松井さん(手前右)ら

和歌浦天満宮 (和歌山市和歌浦西、 小板政男宮司) の夏祭り 「天神祭」 (24、 25日) で昔子どもたちに人気のあったお菓子 「ケンケラス」 を復活させようと、 同神社と給食サービス会社の南陽食品 (北畑達哉社長) がこのほど共同で試作品を製造した。 子ども時代に食べたという地元のお年寄りは 「とても懐かしい味」 と太鼓判。 本祭りの25日朝に同神社に奉納され、 訪れた人たちにも振る舞われる。

ケンケラスはもち米で作ったあられを水飴でかため、 手のひらサイズに切ったもの。 昭和初期ごろにはすでにあり、 30年代ごろまで天神祭の時にだけ境内で売られていた。 水飴が少し歯にくっつくが、 あっさりしたとても素朴な味で子どもたちに人気があったという。

ケンケラスの語源は定かでない。 福井県には大豆を粉びきし白胡麻、 水飴などを加えた 「けんけら」 (剣切羅) という菓子がある。 剣で切れないほど堅いところからつけられたとされる。 地元和歌浦のお年寄りからも 「子どももころはケンケラと呼んでいた」 という声もあるが、 語源ははっきりしない。


試作品づくりは、 南陽食品の給食代行工場で行われた。 中学生のころに家でケンケラス作りを手伝ったという湯川昇さん (71) がリーダーとなり、 鍋に入れた水飴を火にかけて溶かし、 あられに注ぐ。 次にコテで平たく固めたあと手のひらサイズに切っていった。 出来具合に湯川さんは 「昔の勘が少し鈍っていますが、 まずまずの味です」 とにっこり。

試食した和歌浦天満宮氏子総代の松井瑛雄さん (80) は 「とても懐かしい。 昔は新聞紙で作った袋に入れてもらい、 これを食べたら天神さんにまいってきたなと思ったものです」 と当時を懐かしんだ。 和歌浦天満宮と南陽食品は 「ことしは試験的に作り、 評判が良ければ来年は本格的に販売することも検討したい」 としている。



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