2.9センチのカブトムシ 草道さんが飼育中

カブトムシをこよなく愛する和歌山市市小路の中学2年生、草道梨子さんの自宅で今夏、全長2・9㌢の小さな雄のカブトムシが羽化した。カブトムシ飼育歴約6年目の草道さんにとっても初めての小さなカブトムシ。あまりのミニサイズに「とてもびっくりした」と目を丸くしている。

一般的なカブトムシの成虫は全長6㌢ほど。今回、羽化したカブトムシは通常の半分以下の大きさで、角もかなり短め。6月20日ごろ他の成虫と一緒に、土の中から現れたという。

小学3年生からカブトムシを飼っているという草道さん。「一匹一匹に個性があって愛嬌(あいきょう)がある」と魅力を話す。毎年、前年の成虫が産んだ卵から育てている。霧吹きで水をかけ、土を定期的に入れ替えるなどせっせと世話する姿はまるで「母親」。成虫になるのを家族全員で心待ちにしている。

ことしはすでに10匹ほどが羽化。例年より小さめの個体が多く、草道さんは「一つのケースに幼虫をたくさん入れ過ぎたからかな」と推理。ただその中でも、全長2・9㌢はやはり別格だそう。

草道さんは、これまでも、よく飛ぶ雌のカブトムシを「とぶ子」、大きな雄のカブトムシを「キング」などと、それぞれの特徴に合った名前を付けてきた。今回のカブトムシは、小さくてかわいいことから、「チビたん」と命名。

チビたんは、脚の関節が弱いのか、平らな場所での歩行は少し難しそうだが、草道さんの愛情を受け、すくすくと育っている。その姿に、草道さんは「普通のカブトムシと同じくらい元気に育ってほしいな」と笑顔で話していた。

 

いとおしそうに「チビたん」を見つめる草道さん(父の正博さん提供)

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