夜食呈のマスターから情報を聞きいきなり火がついた釣り部。仕事上がりの深夜釣行を敢行。ポイントは田ノ浦防波堤外向きである。
仕掛けは引っ張り一本、ビンボー仕掛け。ちょっと贅沢にケミボタル仕様である。とにかく下側に針を付けて突き上げてきたところを引っ掛けるという、セオリー通りながらどこか納得できないものも感じる[尾]であった。
「そこにタチウオが居るのならば爆釣しないほうがおかしい」といつも通りビッグマウスな[海]。余裕のピースを見せるも、和歌山市内の漁港に不慣れという一抹の不安も隠せない。
いきなりのヒットは小振りながらも丸いカマス!ナイスカマス!ボウズを逃れた瞬間のその場の空気はビヨンドディスクリプションである。
波止はタチウオを狙う釣り人で賑わっていたが、その多くが発光ウキ仕掛けで、ルアーでものにしようという釣り人は我々以外に皆無。チカチカとケミカルな明かりがゆらゆらと海面を漂う絵は美しくもあるものの、どうも釣れている気配が一切伺えないので、我々は目標を一本も水揚げすることなく撤収することになった。
帰り際、[海]が漆黒の海原を眺めながら「うーん、1週間と2日早かったかな」。さすが潮を見切る男。8日後の爆釣の予感に多少胸をトキメカセつつ今夜はお開き。