100マイル先でシャーペンの芯が折れるのにも気付く鳥人・梶やんは、紀伊半島ソルトルアーの黎明期、マルスズキ、ヒラスズキなどのポイント開拓に奔走。1994年2月10日に出したヒラスズキの2lbラインでのJGFA日本記録は、今だ破られていない。
そんな人だから、陸に収まるはずもなく、オフショアに出るのは当然。小さな伝馬船のようなボートを買い継ぎ、幾多の試練にも遭いながら、先日ついに、20ftを超えるボートを購入。ターゲットはもちろん、魚の最高峰・黒いダイヤことクロマグロ。いまや関西のアングラーが恋い焦がれる中紀のクロマグロ、この魚を獲るためにボートを買ったのだ。
25日夕方、用事を済ませてポイントに向かう。鳥の群れがどんどんと移動するのを見て、その方向にボートを進ませたところ、一面真っ黒になるほどの鳥山や、逃げまどう背黒(カタクチイワシ)の群れを発見。ほどなくして船の近くで、超ド級の水柱が立ち、そのチャンスこそは逃したものの、2回目のチャンスでナブラのど真ん中にルアーがストライク。ワンアクションを加えたところでガツンと強烈なアタリ。いつもよりライトなタックルだったため、無理なファイトはできずにやりとりすること約25分。船にあった小さいギャフでなんとかランディングに成功した。一人で操船しながらクロマグロを獲るということの難しさは想像に難くない。
記録130cm、24kg
梶やんから届いた写メ。ぼーっと過ごしてた日曜の夕方、あらゆる意味でドタマをかち割られるほどのインパクトのある画像だった。(海)