ミミズリサイクルに感心 日本を美しくする会

みみずリサイクルBOX
山田理事長㊧からミミズが分解した土について説明を受ける鍵山さん㊥

 カー用品販売㈱イエローハット(本社=東京)の創業者、鍵山秀三郎さん(78)が発起人の「NPO法人日本を美しくする会」の会員ら11人が3日、岩出市根来の「NPO法人みみずリサイクル」(山田真器子理事長)を訪れ、同団体が取り組んでいる、生ごみをミミズに食べさせて土に返す「みみずリサイクルBOX」の取り組みを視察した。

 視察には千葉県山武市の椎名千収市長も参加。山田理事長(42)はミミズの生態について、寿命が2年前後であること▽微生物と共生することで増えること▽産卵で繁殖するが、餌の量など環境により孵化(ふか)しない卵もあり個体調整されていることなどを説明した。

 視察団は、ミミズが生ごみを分解した実際の土に触ると「ふわふわで赤ちゃんのような手触り」「触っても汚れない」などと感心。土の中から多くのコオロギ、カエル、ダンゴムシなどを見つけ、生物が生息しやすい土壌を生み出す力に「すごい」と驚いていた。

 視察のきっかけは昨年10月、岐阜県で印刷業を営む梅村昭博さん(76)が、山田理事長の活動を取り上げたラジオ番組を聴き、鍵山さんに紹介したこと。感銘した鍵山さんが会員らに見学を提案した。

 視察を終え、鍵山さんは「身近な人は何も思わないかもしれないが、すごいことをしている。全国の小学校に広がれば給食の残飯などの焼却が大量に減る」と話していた。

 「みみずリサイクルBOX」はミミズと土を入れた箱で、生ごみを入れるとミミズが食べて土に返してくれる。山田理事長は平成16年から小学校を対象にこの箱の普及活動を開始。これまでに県内59校、県外4校に設置している。

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