全8町内会に自主防災組織設置 丸栖西自治区

自主防災組織
簡易担架の作り方を指導する消防団員ら(市立丸栖小学校体育館)

 自主防災組織の必要性が叫ばれる中、 紀の川市貴志川町の丸栖西自治区 (466戸、 日髙敏仁区長) では本年度、 構成する8町内会全てに自主防災組織が設置され、 他の自治区から注目されている。 自主的に設置が広がった例は、 約200の自治区がある同市の中でも珍しいという。

 仕掛け人は、 本年度区長に就任 (任期2年) した元NTT社員で旧貴志川町の町議も務めた日髙区長 (69)。 同地区の自主防災組織はこれまで1町内会しか実質的に活動していなかったが、 日髙区長がその必要性を訴え、 住民を動かした。

 8町内会はそれぞれ、 ことし5月21日~7月2日の毎週土曜日に研修会 (全7回) を開催。 自主防災組織の必要性や防災情報の共有などの机上学習、 初期消火訓練などを行ってきた。 その後の住民アンケートでは 「参加して良かった」 「知らないことがたくさんあった」 と好評だったという。

 また、 先月末に区民500人が参加した区民運動会 (ことし26回目) では、 種目最後に同自治区の消防団が簡易担架の作り方を指導するなど、 防災意識を高める活動は続いている。

 日髙区長は 「今後は活動の継続が課題ですが、 最低、 自分の家の近所5軒がどんな状況であるか把握するため、『向こう3軒両隣作戦』 をテーマに地域のコミュニティーを確立させたい」 と意気込んでいる。

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