高齢者の憩いの場「いっぷく亭」開設 中之島

いっぷく亭
いっぷく亭で行われた開所式

 高齢者が憩える場をつくろうと、 介護や高齢者の仕事づくりなどの福祉事業を展開している和歌山高齢者生活協同組合 (中西優理事長) は26日、 和歌山市中之島に 「いっぷく亭・紀和庵」 を開設した。 週に2回 (火・木曜日) さまざまな催しを行い、 必要な時にいつでも開放する。

 同組合が本部を構える中之島地区の在住者約6500人のうち、 約1000人が75歳以上。 いっぷく亭のある紀和南自治会内には現在31世帯52人おり、 約6割が65歳以上の高齢者で、 一人暮らしも多いという。

 昨春、 本部の3軒隣で、 70代後半の女性 (一人暮らし) が風呂場で亡くなっているのが発見された。 ショックを受けた組合の職員らは 「何かできることはないか」 と、 月に一度の定期訪問を開始。 「一緒に出掛けましょう」 などと声を掛けて回ったが、「月1回では足りない」 と思うようになった。

 そこで、 県の 「地域支え合い体制づくり事業」 の補助金を受けて、 いっぷく亭開設にこぎ着けた。

 場所は、 戦前からある診療所跡。もともと、 同組合が事務所として一部を使用していたもので、 補助金を活用するなどして改造した。 週2回、 歌声喫茶やDVD観賞などさまざまな催しをする。

 26日は開所式があり、中西理事長は 「誰にも気兼ねすることなく、わいわい、 がやがやしてほしい。さまざまな意見を取り入れて盛り上げたい」とあいさつ。 近くに住む小嶋政子さん(91)は 「いい場所ができてよかった。 達者なうちは来させてもらうよ」 と笑顔で話していた。

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