地域農業守ろう 山口地区の有志が会社設立

チンゲンサイ
立派に育ったチンゲンサイの収穫(右から井上代表、 池田さん、 西川さん)

 地域農業を存続させようと、和歌山市山口地区の会社員ら2人と農家1人が立ち上がり、農業生産法人㈱アグリス山口(同市山口西、 井上孝夫代表)を設立。 農業を辞めた人の農地を借り受けて米や野菜を育てたり、 高齢化が進む農家をサポートする活動を行っている。 同社は 「借農地を増やすことで地域の農業を守り、さらにIターンやUターン者の農業雇用を生み出していきたい」 としている。

 同地区は約800世帯の半数が、 専業や兼業で農業を営んでいる。 空き農地が耕作放棄地になる前に借り受け、 活用することで地域農業を存続させようと、 約3年前から井上代表(59)と西川均さん(54)、 池田寛さん(74)が主になって地元で説明会などを開き、 住民に理解や協力を求めてきた。 ことし4月に法人化し、 これまでに12世帯と3年契約を交わした。 2・5㌶の農地を約8人のスタッフで管理している。
 借り受けた農地では初めに米を栽培し、 「きぬひかり」 「ひのひかり」 約1万2000㌔を収穫した。 現在、 キャベツやチンゲンサイなども栽培。 米や野菜は同社前の直売所で販売している。
 井上代表は 「活動を知ってもらい、 信頼される会社になるのが目標。 みんなで協力し合って放棄地をなくしていきたい」 と話している。 問い合わせは同社(℡073・462・1893)。

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