那智勝浦でも開催へ 「ひなめぐり」イベント

 ことし海南市で初めて開かれたイベント「紀州海南ひなめぐり」を、 台風12号で被災した那智勝浦町でも開催しようと、 同町の有志らが準備を進めている。 「南紀勝浦ひなめぐり」と題し、 来年2月1日~3月31日の期間、 約2000体を飾る予定で、 実行委は「台風で大きなダメージを受けた観光地に、 にぎわいを取り戻したい」と張り切っている。

  「紀州海南ひなめぐり」 は、 海南市内のあちこちに約1カ月間、 ひな人形を飾るイベント。 実行委メンバーらの積極的なPR活動も功を奏し、 主要会場の一つ、 JR海南駅には開催期間中、 前年比310%の1万人以上が訪れるなど好評だった。

 そのノウハウを参考に同町でも開き、 「観光客や地元の人に町の良さを再発見してもらいたい」 と、 地元の商店街や宿泊施設、 漁港関係者が奮い立った。 地名に 「勝浦」 が付く徳島県勝浦町、 千葉県勝浦市でも、 同様のひな人形を飾るイベント 「ビッグひな祭り」 があり、 両市町の実行委からも助言をもらうことにしている。
  「南紀勝浦ひなめぐり」 では、 JR紀伊勝浦駅、 駅前いざかた通り商店街、 勝浦漁港、 マグロ料理店など町内各所に人形を飾る。 ひな人形を手作りする参加型のイベントも開く予定で、 題材は特産のマグロや熊野のヤタガラスなどユニークな案も上がっている。 ひな人形は来年1月15日まで県内外から募集している。

 実行委員長で、 同町築地で酒屋を営む 「堀忠酒店」 の3代目、 堀明弘さん (44) は 「この町はいろんな人のおかげで助けられた。 もう一度、 町に来てもらい、 楽しんでいってもらいたいです」 と話している。 問い合わせは同実行委 (℡070・5545・8195) へ。

 海南は1000体集まる 2回目の「紀州海南ひなめぐり」(来年2月1日~3月3日)に向けて、同実行委がひな人形を募集したところ、 県内外から90件の申し出があった。 集まった数は1000体近くに上るという。

 同市特産の 「紀州雛」 にちなんだ2年目のまちおこしイベント。 昨年集まった約2000体とことしの分を合わせて、 約3000体を町じゅうに飾る。 90件のうち、 多くは市内や和歌山市からだったが、 中には東京都からや奈良県からも申し出があった。 貴重な年代物の人形や、 ぼんぼりなどの飾り道具も集まった。 大切そうに箱にしまわれている人形も多かった。 東美智実行委員長 (55) は 「今回もたくさん集まりました。 また忙しくなりそうですね」 と喜んでいる。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧