22日 県がん条例について患者会が意見交換

 県議会会派代表者による超党派の 「がん対策推進条例検討会」 が昨年12月に発足したのを受け、 「私たち患者や家族の声を届け、 実効性のある条例を作ってもらおう」 と、 県がん患者支援協議会 (岡本久子会長) が22日午後2時から、 和歌山市手平の和歌山ビッグ愛9階で意見交換会を開く。

 同協議会は、 がん患者支援と患者・患者会相互の連携を目指し昨年5月に発足した。 それまでは乳がん患者の会、 血液疾患患者の会など、 同じ部位の患者同士の集まりしかなかったという。

 自らも乳がんの手術をし、 10年前から他の患者のカウンセリングを続けてきた岡本会長 (62) は、 「和歌山県のがんの死亡率は全国的に高く、 超高齢化でさらに患者は増えます。 その中でお役に立てたら」 と話す。

 がん対策の向上には、 検診率アップや意識向上、 医療の地域格差解消、 先進医療の導入、 ピアサポーターの養成など多岐にわたる課題があり、 現在16の府県が 「がん対策推進条例」 を制定している。

 同協議会事務局を務めるNPO法人いきいき和歌山がんサポート (谷野裕一理事長) の石井浩子さん (57) は、 「行政、 医療、 患者家族、 企業、 教育、 メディア、 議会の7分野が協力しないと」 と話す。

 同NPOの理事でもある長坂隆司県議 (55) も、 「日本一のがん条例を作るには、 患者さんと家族の苦しみに配慮した県民目線の取り組みが必要」 とし、 岡本会長らは 「今回の協議会はその第一歩です」 と話している。

 当日は患者会代表の他、 医療従事者も参加する。 関心のある患者や家族はオブザーバーとして参加できる。

 詳しい問い合わせは同NPO法人(℡・FAX073・499・4641) へ。