湯浅君双子で受賞 和歌山市児童生徒文化奨励賞


全国コンクールでの賞状とトロフィーを持つ優君㊧と晴君

 全国規模の音楽コンクール・ピアノ部門で優秀な成績を収め、 本年度の 「和歌山市児童生徒文化奨励賞」 を受賞した市立四箇郷小学校5年生の湯浅優君(11)と晴君(同)は双子。 17回を数える同賞で双子の受賞は初めてだ。 3日、 市役所大会議室で開かれた表彰式で2人は、 「ピアノの取り合いでけんかになる」 とちゃめっ気たっぷりに話し、 他の受賞者4人と1団体と一緒に大きな拍手を浴びた。

 同賞は、 全国規模の文化系大会や展覧会などで優秀な成績を収めた同市の小中学生を表彰するもの。 平成7年度から続いている。

 優君は、 昨年10月の第65回全日本学生音楽コンクール大阪大会本選ピアノ部門 「小学生の部」 で1位を獲得。 12月の全国大会でも入選した。

 晴君は、 昨年10月の第21回日本クラシック音楽コンクール大阪大会ピアノ部門 「小学生高学年男子の部」 で金賞を受賞し、 12月の全国大会では4位になった(1、2位は該当者なし)。

 2人は4歳からエレクトーンを、 6歳からピアノを習い始め、 平日は1~2時間、 休みの日は5時間前後練習。 今までも、 「ショパン国際ピアノコンクール・イン・アジア」 全国大会で金賞、 同アジア大会で銅賞と銀賞、 「ピティナ・ピアノコンペティション」 全国大会ベスト賞など大きな賞を受賞し、 大阪のいずみホールで演奏したこともある。

 演奏の感性は違うといい、 優君は激しい曲や幻想的な曲が好きで、 ドビュッシーとモーツァルトが好み。 本選ではモーツァルトのソナタを弾いた。
 一方晴君は華やかな曲が好きで、 ショパンとメンデルスゾーンが好み。 本選ではハイドンのソナタを弾いた。

 ピアノの取り合いとは、 家に1台ずつあるグランドピアノとアップライトピアノのうち、 グランドピアノの奪い合い。 「ピアノだけでなく、 何でも取り合ってる。 食べ物も!」 と顔を見合わせて笑う2人だが、 勉強でもライバルのようで、 優君は理科、 晴君は算数が得意だという。

 表彰式で大江嘉幸教育長から賞状とメダルをもらい、 中村裕教育委員長から 「皆さんがプロの道に進むか、 趣味で楽しむかは分かりませんが、 これからも練習を重ね、 心豊かな人生にしてください」 と式辞をもらった2人は、 「どうなるかまだ分からないけど、 ピアノは続けたい」 とにこやかに話している。

 この日表彰された他の皆さんは次の通り。 薮下佳音さん(和大付属小5年・俳句)▽東美里さん(雑賀小5年・書道)▽近藤奈結さん(鳴滝小2年・同)▽井上琴未さん(同小4年・同)▽貴志中学校合唱部。

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