47年ぶり300件下回る 昨年の海南署管内交通事故


駐留警戒するパトカー

 海南署によると、昨年の同署管内の交通事故件数は前年比84件減の296件で、昭和39年の267件以来47年ぶりに300件を下回った。同署は、道路にパトカーを止めて警戒する「駐留警戒」が奏功したとみている。刑法犯認知件数は85件減の448件だった。

 交通課によると、毎年管内で400~500件程度の交通事故が発生している。発生箇所は国道42号が約3割、国道370号が約2割、県道が約2割を占める。

 このうち国道42号の交通事故を減らそうと、昨年から渋滞が予想される朝夕に駐留警戒を実施。結果、国道42号では前年比28%減の96件に減らすことができた。効果が上がっていることから今後も警戒は続ける。

 一方、交通事故の死者数は9件(前年比6件増)と増加。うち6件が高齢者で、同課では「夕暮れ時から夜間に外出する時は、明るい色の服装や反射材を身に着けてほしい」と呼び掛けている。

 また、生活安全刑事課によると、海南市内の黒江駅や海南駅などの主要駅を中心に、自転車やオートバイなどの窃盗が増加傾向にあったが、積極的な警官の立ち寄りなどの結果、オートバイ盗は前年比20件減の17件に減らすことができた。これは夜間の少年犯罪を減らすことができたためとみている。

 管内ではおととし、コンビニや少年センターなどとつくる「海南警察署万引き防止連絡会」を結成。警察官の店舗への立ち寄りや万引の情報共有などを行った結果、万引件数も前年比13件減の55件となり、連絡会の効果も出始めているという。同課では「これからも積極的に駐留警戒などを行い、犯罪抑止につなげていきたい」としている。

 県警によると、昨年の県全体の交通事故件数、刑法犯認知件数は10年連続で減少している。

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