紀州ごちそう広場(仮) 天王寺駅前に3月誕生

紀州ごちそう広場(仮)
天王寺駅東口を出ると真正面に紀州材の空間が広がる(イメージパース)

 開発が進む大阪市のJR天王寺駅前に3月下旬、紀州材のベンチなどが並び、憩いの場やイベント会場となる 「紀州ごちそう広場(仮称)」が誕生する。 設計した㈱アーキヴィジョン広谷スタジオ(東京)の広谷純弘(ひろたに・よしひろ)代表取締役(55)=和歌山市出身=は、「紀州材だけでなく、 和歌山の食材を用いた料理の提供など、和歌山の魅力をアピールできる空間になる」と話している。

 広場ができるのは、 駅東口の真向かいにある新宿ごちそうビルと新宿ビル前の歩道に沿った約200平方㍍の敷地。 両ビルは近鉄百貨店と都ホテルの間にあり、 近鉄あべの駅や地下鉄御堂筋駅につながる大勢でにぎわう場所だ。

 本年度の県 「紀州材・プロモーション推進プロジェクト事業」補助金を受け、東京のデザイン会社 「K2」の著名なグラフィックデザイナー長友啓典さんがプロデュースした。 施主は㈱新宿(津石直和代表取締役)。 施工は和歌山市の㈱新家工務店(新家守代表取締役)。 7日夜に着工した。

 広谷さんは、 「多くの人がたたずめるほっとする空間、 メッセージ性の高い都市空間の中の小さな森に」 と、 紀州材(スギとヒノキ)の素材の良さや香りを生かして設計。 展示・イベント空間にもなる歩行者用 「森の柱廊」 と、 調理と料理提供の場にもなる 「森のファサード」、 樹齢200年を超える紀州材で作った 「森のベンチ」 で構成した。 全体で横幅約30㍍、 高さは一番高い所で6㍍ある。

 もともと漫才などが行われていた場所でもあり、 完工予定の3月24日には、 楽しいオープニングイベントも計画されている。 ゆくゆくは新宿ビル内のイタリアンレストランや日本料理店で、 和歌山の食材を使った料理を出す構想もあるという。

 広谷さんは 「和歌山の観光アピールもできる。 和歌山大学の学生もイベントの計画を進めています。 さまざまな方の協力を得て、 魅力的な場所にしていければ」 と話している。

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