大阪からの一家歓迎 定住支援の会が空き家清掃

紀美野町
家の掃除をする参加者ら

 過疎化が進む紀美野町で定住支援に取り組んでいる 「のぞみ会」 (松本忠文会長) は11日、 大阪府堺市から同町毛原宮への移住を決めた一家を温かく迎えようと、 一家が住むことになる空き家を清掃した。 地域住民らは 「町に活気が出る。 ようこそ紀美野町へ」 と喜んでいる。 一家は早ければ春から同宅で住むことになる。

 同会は平成5年、 地元の若者らで結成。 これまでIターン者や家族山村留学の受け入れなどの定住支援に取り組んできた他、 夏祭りやアマゴ放流などの地域イベントも開いている。

 空き家は地元の森脇弘泰さんの家で、 母親が亡くなってから、 数年間空き家となっていた。 森脇さんは同会から今回の話を聞き、 賃貸することに協力した。

 一家は、 主人の又野寛さん (40)、 妻の香子さん (同)、 子の珂乃ちゃん (7)、 勇万君 (3) の4人家族。 空き家の近くには小中高校、 駐在所、 診療所などがあり、 子育てには便利な場所。 寛さんは子育てに向いている田舎暮らしに憧れていたといい、 昨夏から住む場所を探し始め、 友人のつてや同会の協力などで移住を決めた。 寛さんは 「自然豊かな地域で、 のびのびと子育てをしていきたいですね」 と話している。 仕事は地域で探すといい、 同会が支援する。

 移住者のために空き家を清掃するのは約5年ぶり、 3回目。 この日は、 同会メンバーや地域住民、 学校関係者ら約30人が参加し、 軍手とマスクを着けて、 空き家や倉庫などから荷物を次々に出していった。

 松本会長 (46) は 「人が少ない地域に人が来てくれるのは本当にうれしいね」。 又野さん一家は 「地域とつながりながら、 子どもたちとわいわい一緒になって子育てしたい。 畑を借りて野菜なども作りたいですね」 と張り切っている。

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