がん対策条例案の第2回検討会 和歌山県議会


当局の説明を聞く委員ら

 県議会発議の条例制定に向けて 「がん対策推進に係る条例案検討会」 の第2回会議が23日、 県庁で開かれた。 より実効性のある条例を作ろうと、 委員から、 がんによる死亡率や検診受診率など県の状況について、 県当局へ質問や要望が出された。

 当局は他府県のがん条例の項目や、 県のがんに関する統計などを説明した。

 中村裕一議員 (自民) は平成22年度の気管や気管支・肺のがん死亡率の調査で和歌山がだんとつでワースト1位だったことに触れ、 「喫煙者など、 がん予備軍が検診を受けに来るような思い切った施策を盛り込むことが必要」 と指摘した。

 角田秀樹議員 (公明) は、 早期に県内のがん罹患 (りかん) 者数を把握することの重要性を訴えた。 大沢広太郎議員 (自民) は、 高野町やすさみ町などのがんの死亡率が県平均より高いとし、この地域でよく食べられている食べ物を例に挙げ、 「食べ物と、 がん発症の関係も分析すべき」 とした。

 また、 県議会6月定例会の会期中に、 医療関係者やがんの患者会などから意見を聞くため、 同検討会を数回開くことを決めた。

 条例案は、 8月に県民の意見を募集し、 12月定例会に提出する。 25年4月の施行を目指す。