和歌山市出身のジュエリー作家が初作品展


「手に取ってご覧ください」とほほ笑む森さんと、作品

 イタリア・ミラノ郊外の工房で制作活動を行っている和歌山市出身のジュエリー作家、森亜季さん(29)が2日から6日まで、同市小野町のギャラリー兼カフェ「Onomachiα(おのまちあるふぁ)」=西本ビル=で初めての作品展を開く。森さんはデザインから制作、彫金と全てを手作業で一人で行っており、同じ物が一つとしてないことと、優しい繊細さが特徴。「手に取っていただき、感じていただけるものがあればありがたいです」とにこやかに話している。

 小さい頃からものを作ることが大好きだった森さんは、大学の文化系学部に進学後、「やはりものづくりに携わりたい」と19歳で英国ロンドンに留学。アートデザインを学び、イタリアでも彫金の修業を積んだ。

 作品は、小花が球状に集まったピンクゴールドやイエローゴールドの指輪やピアス▽カラフルなトルマリンに金の花を添えたペンダント▽日本的な雰囲気のシルバーの指輪などさまざま。

 森さんは花びら一枚一枚を手作業で切るといい、2~3㍉の小花をレースのようにつなげたシリーズは、春になると花が咲き乱れるイタリアの庭をイメージして「ジャルディーノ」(イタリア語で庭の意味)と名付けた。

 「女性にとってジュエリーは身近なもの。手に取って、『あ、きれい』『かわいい』と喜んでくださる時の表情がうれしい。それを見る瞬間が好きです」とほほ笑む。

 今まで、出品自体が狭き門の展示会「ゴールドスミス・クラフツマンシップ・アンド・デザイン・アウォード・エキシビション・ロンドン」などで作品を発表してきたが、日本での展示は今回が初めて。

 「愛着ある故郷で開かせていただけ感謝しています。留学してことしで10年目。いい出合いと機会に恵まれた、凝縮した日々でした。作品をぜひご覧いただきたい」と話している。

 午前11時から午後6時。問い合わせはOnomachiα(℡・FAX073・425・1087)。