和歌山県警初 2児のママが警官に


警官になる夢をかなえた小谷巡査

 和歌山市木ノ本の県警察学校 (松本渉学校長) で26日、 初任科生の卒業式 (短期課程第129期生) が行われ、 新人警官13人が誕生した。 卒業生のうち、 和歌山東署に配属された小谷美樹巡査 (30) は、 2児の母親。 県警によると、 子どもを持つ女性警察官の採用は県警初で、 小谷巡査は 「警察官になることは憧れだった。 一生懸命頑張りたいです」 と張り切っている。

 小谷巡査は夫の洋介さん(32)、長男の幸也君(3)、長女彩幸ちゃん(2)の4人家族。神奈川県厚木市出身。薬科大学を卒業後、民間企業に就職し、新薬開発などをしてきた。小学生の頃から「警察官はかっこいい」という憧れがあった。

 昨年1月、一念発起し、採用試験の受験を決意。見事合格し、晴れて同校を卒業し、20年来の夢を実現させた。短期目標は「新人らしく素直に学び、早く一人前になること」、長期目標は「鑑識などの専門的な分野で活躍すること」としている。

 家庭と仕事の両立には、夫の洋介さんの支援も大きいといい、「プレッシャーは少しあるけれど、家族の支えを信じ、やるべきことをやりたい」と前を見つめる。

 式には関係者、保護者ら約50人が出席。卒業生代表の新井勇介巡査(24)が「厳しく愛情あふれるご指導のおかげで卒業することができました。県の平和と安全の維持に努めたいです」と決意を述べた。また、13人の配属先が発表され、卒業生の表情には県民を守るという決意と闘志があふれていた。

 松本学校長(59)は「自律、向学、活力の校訓を実践し、困難を自らの糧にして頑張ってほしい」とエール。小谷巡査に対しては「夢をかなえた決意の強さに大きく期待している」と話している。

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