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和歌山さんぽみちプロジェクト

レンタサイクル利用促進に一工夫 堺市の「さかいiびじょん」

  きょうから4月。外はいくぶん暖かくなり満開の桜が待ち遠しい。この時期、サイクリングも気持ちがいい。

 先日、大阪府堺市を訪れた際、観光客も住民も気軽に利用できるレンタサイクル事業「さかいコミュニティサイクル」に出合った。事業形態は和歌山市の「城まちeco観光レンタサイクル」と変わらないが、利用者向けの情報提供という点で工夫がある。

 南海電鉄堺駅のコンコースに設置された電子看板「さかいiびじょん」がそれだ。各拠点のレンタサイクルの貸し出し状況(空き状況)、そこまでの路線バスの経路、直近の発車時刻表、最寄りの観光名所が大画面で配信されている。画面には地図が挿入されており、初めて訪れる観光客にもわかりやすい。ウェブサイト(http://www.sakai-i.net/)からも確認できる。

 目的地、レンタサイクルの貸し出し所、路線バスのルートを可視化させ、目的地まで遠距離であっても、バスと自転車の合わせ技で移動を実現しようという試み。その土地に慣れない人にとって、それぞれの情報が断片的ではなく、一括で収集できるプラットフォームがあることは頼もしい。

 和歌山市の「城まちeco観光レンタサイクル」は、委託業者の変更に伴い4月19日(木)まで休止。20日(金)から再開されるという。昨年度までは電話予約や、自転車の乗り捨てなど、観光客にうれしい制度がたくさんあった。

 これからも、レンタサイクルと交通機関、観光地、店舗など、多様な主体が協力し、利用者目線の情報提供が活発にされることを期待し、応援したい。     (次田尚弘/広島)