全世帯に携帯トイレ配布 砂山第13区自治会

非常用持ち出し品
「非常用持ち出し品に」と冨田さん

 災害時も安心してトイレを。 和歌山市の砂山第13区自治会(冨田信夫会長)は災害時に備え、 同会全世帯分の携帯トイレ120セットを購入した。 今月中に配布する。 同商品を代理販売しているイズミ企画(同市吹上)によると、 市内の自治会単位での購入は初めてという。 冨田会長(85)は 「かさばらず軽いものなので、 非常用持ち出し品に入れておいてほしい」 と話している。

 同商品は、 アイデア商品などを販売する㈱パブリック(同市栗栖)のもの。 トイレ処理用のシートを敷いたビニール製の袋が5枚1セットになっている。

 使用後、 上部のひもを巾着のように縛り、 そのまま処理することが可能。 凝固剤が入っており、 水を使わずに処理できる。 ポータブルトイレに取り付ければ5回分を処理できるため、 災害時はもちろん、 介護の現場などでも利用されている。 東日本大震災では仮設トイレの容量が足りないことなどがあり、 携帯トイレの需要が高まったという。

 昨年、 東日本大震災や台風12号を受け、 市内の連合自治会長らが11月に広川町の 「稲むらの火の館」 を視察。 その際に、 当時砂山地区連合自治会長だった冨田さんが防災用品として同商品を知ったという。

  「非常持ち出し品への意識が高まる中、 非常食などは思い浮かぶが、 トイレまでは考えつかない。 でも生活の中では必ず必要なもの」 と冨田さんは話す。

 自身が会長を務める同単位自治会で購入しようと、 4月に同会の役員会に持ち掛け、 自治会費での購入を決めた。

 イズミ企画によると、 同施設では1月から同商品を販売しており、 4月末までに20セットほど売れているという。

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