紀国の古代女王「名草戸畔」でまちおこし


ゆるキャラ「なとちゃん」のシール㊧と、なかひらまいさんの著作を持つ仲岡さん

 紀国の伝説の古代女王 「名草戸畔(なぐさとべ)」 でまちおこしをと、 介護事業などを行う㈲スマイル(和歌山市坂田)代表取締役の仲岡志津さん(45)が、 ゆるキャラ 「なとちゃん」 を制作。 10月下旬には関東からツアー客を呼ぶ 「ゆかりの地ウオーク」 を計画している。 「古代の深いロマンを地元の人と全国の人に知ってもらいたい。 興味のある方、 一緒に発信しませんか」 と呼び掛けている。

 名草戸畔は約2000年前、 現在の和歌山市と海南市一帯を治めていたとされる人物。『日本書紀』には神武東征のとき「神武に殺された」とだけ書かれている。

 また、 海南市の宇賀部(おこべ)神社と杉尾神社、 千種(ちぐさ)神社には、 それぞれ名草戸畔の頭と胴体、 足が埋葬されたと伝わり、 名草山のふもとの中言(なかごと)神社=和歌山市=などゆかりの神社も多いが、 一部の人にしか知られていなかった。

 しかし、 千葉県のなかひらまいさんが2年前に出版した 『名草戸畔 古代紀国の女王伝説』 が評判になり、 全国から訪ねてくる人が増えたという。

 なかひらさんは宇賀部神社宮司の血筋である小野田郎さんや郷土史家小藪繁喜さんを取材し、 神武軍を撃退した名草戸畔の大きな物語を展開。 さらに和歌山に今も生きる古代の風景、 悠久の山や木、 海の魅力に触れた。

 仲岡さんは 「なかひらさんも活動に協力してくださいます。 名草戸畔ゆかりの地はパワースポット。 今後の展開が楽しみです」 と熱く話している。

 問い合わせは同社のユニバーサルトラベル紀州(℡073・499・8333)。

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