牧宥恵さんが紙芝居作画 弘法大師の一生描く


初めて紙芝居を手掛けた牧さんと「おだいしさま」

 岩出市の画僧、牧宥恵さん(62)が真言宗智山派・智山保育連合会(髙山照駿会長)の50周年記念事業の一環で制作された弘法大師の一生を描いた紙芝居「おだいしさま」の作画を担当し、仕上げた。牧さんが紙芝居の作画を手掛けるのは初めてで、「お大師様に関わり、形に残すことができてありがたい」と話している。

 紙芝居は12場面で構成。子ども時代の様子や土佐国で行った修行、中国への留学など弘法大師の生涯が描かれている。

 牧さんによると、作画の完成には約半年間かかり、絵を塗るのに約2カ月を費やしたという。紙芝居のシナリオに加え、弘法大師に関する資料、ゆかりのある高野山や四国八十八箇所を巡った時のことをイメージしながら制作した。

 絵は牧さんの特徴である柔らかいタッチの三昧画で、「子どもたちが大人になった時、お大師様が頭の片隅に残っていてほしい」という思いを込めて仕上げられている。普段描いている伝統仏画とはタッチが異なるため、動きを表現することに苦労したという。

 牧さんは「お大師様を通して、人は悩んで大きくなるということを子どもたちに分かってもらえればうれしい」と話している。

 紙芝居は同連合会加盟の保育園・幼稚園約50カ所や他派の関係機関に配布されている。購入したい人は同連合会事務局(℡03・3431・1081)へ。1部3000円(送料別)。

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