小学生ら宇宙の星出さんと交信


星出さんと無線で話す小学生ら

 国際宇宙ステーションに滞在している宇宙飛行士と無線で交信する県内初のイベントが26日、和歌山市の和歌山大学で開かれ、市内の小学生20人が星出彰彦さん(43)と約10分間交信した。 アマチュア無線愛好家らでつくる「ARISSスクールコンタクト」の企画。 関西では20回目の交信成功となり、藤戸台小6年生の鈴木里歩さん(12)は 「星出さんと話せたことで、宇宙にとても興味が湧きました」と喜んでいた。

 

 約100人が参加。 地上から約400㌔離れた宇宙ステーションの星出さんと交信するため、 会場は直径12㍍の巨大パラボラアンテナの下に設置され、 参加者は星出さんの第一声を固唾(かたず)をのんで待った。

 午後8時ごろ、 宇宙ステーションが日本の上空に差し掛かった時、 それまで鳴っていた 「ザー」 という雑音が切れ、 「ちょっと混線してますけど聞こえますよ」 との星出さんの声がはっきりと聞こえた。 交信が開始されると、 児童らは 「宇宙のお菓子は」 「宇宙から見た地球はきれいですか」 と次々と質問。 星出さんは 「チョコレートはあるけど、 せんべいやクッキーはかけらが目や機械に入ると駄目なので持ち込めません」 「上空からもいろんな形の雲や海、 太陽が昇る瞬間がとてもきれいです」 などと全員の質問に答えていた。

 交信の最中、 上空には、 飛行機ほどの速さで北から南東に移動する、 星よりも強い光を放つ宇宙ステーションがはっきりと確認できた。

 イベントを運営したアマチュア無線家の岩崎好宏さん(80)
=同市湊北町=は 「初めて和歌山で宇宙と交信できたことに喜びを感じています。 子どもたちも宇宙に対して興味を持ってくれたようでうれしいですね」。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧