和歌浦観光振興へ 近大教授ら調査開始


宿泊客へのアンケート調査終了後、話し合う学生と木戸教授(萬波で)

 観光資源や食資源、 農業資源が豊富にあるにもかかわらず、 観光客が減少している紀北地区、 特に和歌浦の観光振興を図ろうと、 近畿大学生物理工学部食品システム学研究室の木戸啓仁教授(58)とゼミ生らが、 和歌浦の調査・研究を開始した。 来年3月には漁協関係者も交えた中間報告会議を開き、 平成26年3月までに新たな観光商品や具体的な振興策を提示するという。

 この調査・研究は 「食農観光の戦略的連携による経験価値創造に関する実証的研究」。マーケティングの有力なツールである「経験価値」 (商品やサービスそのものの価値ではなく、 経験によって得られる感動や満足、 効用などの価値)の視点で行うのが特徴。

 また、 食資源と農業資源、 観光資源を分析し、 最適な組み合わせとその戦略的活用を探り、 清泉女学院短期大学国際コミュニケーション学科の森田泰暢さんと全国の成功事例調査も行う。

 1、 2の両日は、 木戸教授とゼミ生7人が㈱MANPA(坂口宗徳社長)の協力で、 新和歌浦のホテル 「萬波」 と田野の 「観潮」 の宿泊客へのアンケート調査 「観光客動向調査」 を行った。

 同大学3回生の石田望さん(20)は 「都会では感じられない和歌浦の魅力を発信できたら」 と話し、 木戸教授は 「食事がおいしく海の景色がきれい以外の、 他にない感動、 付加価値を見つけたい」 と話した。

 MANPAの廣尾和樹さん(37)は 「若い方の新鮮な目で地域の観光資源を掘り起こしていただき、 地域住民の方には近辺の再発見をしてもらえたら」 と期待を寄せている。

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