ママさん剣士が活躍中 「富徳館」立ち上げ1年


佐藤さん㊧と「富徳館」の門下生たち

 東日本大震災後、福島県富岡町から和歌山市に避難している、佐藤勉さん(67)がママさん剣道教室「富徳館(ふとくかん)」を立ち上げてから1年がたった。先日の大会の個人戦では優勝者を出すなど、ママさん剣士たちは着実に力を付けている。佐藤さんは「剣道人口の掘り起こしをしたい。初心者はもちろん、一度やった経験のある人にもぜひ加わってもらえればうれしい」とさらなる参加者を募っている。

 教室は、約40年の指導経験のある佐藤さん(剣道七段)が昨年8月末に和歌山初の女性剣道教室として開講した。現在は25歳から68歳まで13人が登録。市内和歌浦西の県立武道館をけいこ場に、毎週水曜の午後、汗を流している。このうち初心者は3人で、インターハイ出場経験者や、40年ぶりに竹刀を握ったという人もいる。

 6月に橋本市で行われた大会では、二段以下の部に初挑戦した門下生の一人が優勝。その他、3位や8強入りを果たすなど健闘した。

 初めは軽い気持ちで始めたが、気付けば防具を買いそろえていたというほど、剣道の魅力にはまったメンバーもいるという。目標は「剣道をやっている息子と、いつか試合をしたい」「健康の維持・増進」などさまざま。「普段大きい声を出すことがないので気持ちがいい」「これまでと違い、楽しい剣道に変わった」という声もあり、「剣道がしたいという50年来の夢がかなった」という初心者のメンバーも。

 けいこでは心と体を鍛える一方、合間の休憩などには笑い声が絶えず和やかな雰囲気。皆チームワークも抜群で「竹刀一本を振るだけでも、肩凝り解消にいいですよ。気軽に参加してください」と呼び掛けている。

 会費は1カ月2000円。午後1時半から3時半。見学も大歓迎。問い合わせは、佐藤さん(℡090・4880・9638)。

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