ターミナルビルで350人防災訓練


AEDを使った後、客に見立てた人形を担架に乗せる店員ら

 大規模地震に備えて従業員の防災意識を高めようと、和歌山市友田町の和歌山ターミナルビル㈱は14日、同ビルの店舗、ホテル従業員ら約350人による合同防災訓練を行った。毎年9月の防災月間に合わせて実施。同社の山下直臣保安課長(63)は「お客さまの安全が第一。 誘導の際も確実に安全を確認して誘導します」と話していた。

 同ビルには近鉄百貨店とジョワ専門店合わせて約300店が入居。常時、買い物客が約1000人、宿泊客などを合わせると約2000人がビル内に滞在しているという。

 訓練は平日の午後1時、震度6強の地震が発生し、地震のショックでジョワ専門店1階の客が心肺停止で倒れるなどしたという想定で行った。

 店員らは、店舗前で倒れた客に見立てた人形に心臓マッサージをするとともに、同社の保安員に助けを求め、AED(自動体外式除細動器)で心肺蘇生を試みた。

 その他、停止したエレベーターに閉じこめられた客の救出や、エスカレーターで転倒し、けがをした客を車いすで救助する訓練などを行った。

 初めて訓練に参加したという洋服店店員の小山絵理香さん(20)は、 「お客さまを落ち着いて誘導する自信につながりました」 と話していた。

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