高齢者の背中にフィット 婦人服開発


「おしゃれを楽しんでもらいたい」 と話す岡﨑社長

 婦人服が中心の製造・卸会社、 岡崎商事㈱(本社=和歌山市中之島、 岡﨑眞太郎社長)は、年齢を重ね、背中の曲がった女性のための服 「美後姿(びうしろすがた)」 を日本で初めて開発。 ことし3月から市内の専門店や大手通販会社などで販売を始め、 全国で需要が伸びている。 岡﨑社長(52)は「今のお年寄りは、ファッションへの興味が高まってきた世代。 おしゃれに気を使う人は多い。 後ろ姿のすてきなお母さんになってもらいたい」と話している。

 背中が曲がっている人が既製の服を着ると、 裾がはねて背中が見えたり、 背中部分の生地が突っ張って腕の上げ下げが困難だったりする。 また、 動きやすいようにと、 自分よりも大きいサイズの服を選ぶ人もいるという。 いつまでも、 おしゃれを楽しんでもらおうと、 同社では昨春に美後姿を考案。試行錯誤を続け、 ことし商品化した。

 美後姿は、 肩の部分にギャザーを入れ、 立体感を出すことで、 曲がった背中にぴったりと沿い、 着心地が良くなるように仕上げている。 現在、 ブラウスやTシャツなどを販売。 プリント柄や色合いも豊富にそろえ、 普段から気軽に着られるように、 手頃な値段に設定している。 今後は、 ジャケットやベストなど、 さまざまなバリエーションを展開していく予定。

 岡﨑社長は 「和歌山からアイデアを発信するのが夢だった。 思いやりから生まれた商品。 提案し続けていくことが私たちの使命」 と話している。 県内では、 オークワパームシティ和歌山店、 オークワミレニアシティ岩出店、 イズミヤ和歌山店内 「ナカゴシ」 の他、 ㈱セシールなどで販売している。 問い合わせは岡崎商事(℡073・422・0344)。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧