1㍍超の銅鐸も 和歌山ゆかりの青銅器が里帰り


県内最大、高さ113㌢の鐘巻銅鐸(道成寺蔵)

 東京国立博物館など全国各地に所蔵されている和歌山ゆかりの青銅器が里帰りし、初めて一堂に展示される特別展「紀伊弥生文化の至宝」が29日から12月2日まで、和歌山市岩橋の県立紀伊風土記の丘で開かれる。

 和歌山は全国有数の銅鐸(どうたく)の発見地で、伝聞も含めた出土点数は全国4位の40点。同展では高さ1㍍を超える県内最大の銅鐸「鐘巻(かねまき)銅鐸」(道成寺所蔵)や、約140年ぶりに里帰りする紀州徳川家ゆかりの銅鐸「玉谷銅鐸」など銅鐸24点と銅ほこ4点、銅鏡3点、銅鏃(どうぞく)3点が展示される。

 日本列島最古段階の青銅器生産を示す遺構や鋳型、 東日本の遺物も発見されており、同館の萩野谷正宏学芸員は「和歌山は東西弥生文化交流の交差点的な役割をも担っていたといって過言ではありません。同展で紀伊弥生文化の姿をよみがえらせていきます」と話している。

 月曜休館。学芸員による展示解説は10月7、8、14、21、28日、11月4、11、18、25日の午後1時半から。

 シンポジウム「紀伊弥生文化の実像」が10月27日、県立近代美術館(吹上)で開かれる。午前10時から午後4時。参加費300円。申し込みは10月12日午後1時から電話で同館(℡073・471・6123)へ。

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